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薬学科の卒業生の活躍


卒業生の声

秋山智香

CRO(Contract Research Organization)として臨床試験に携わる

秋山智香
パレクセルインターナショナル本社

― どのような会社ですか?

CRO (Contract Research Organizationの略で医薬品の開発業務を受託する機関のこと)は、おおまかにいうと、製薬メーカーの治験業務(治験:実際の患者さんで新薬の効果や副作用の有無を確認すること)を受託する会社です。業務にも様々ありますが、治験は実施計画書に基づいて行うので、その計画書に則って治験のモニタリング業務を行う開発部、治験データの解析をするデータマネージメント部など各部門があります。私は治験のモニタリングを行う開発部に所属しています。

 

― 実際のお仕事は、どのようなことをしているのですか?

様々な業務がありますが、病院においてGCP (Good Clinical Practiceの略で国が定めた医薬品の臨床試験の実施基準のこと)などの法律を守って治験が行われているか、患者さんのデータが治験実施計画書に基づいて集められているか、カルテと治験依頼者に提出する報告書の両者の間の整合性がとれているか、などを確認しています。

― 一つの病院だけでなく、いくつもの病院を担当するのですか?

そうですね、治験の第三相にもなると、多くの施設で、対象者が何百人にもなります。また、世界にまたがって同時に治験を行うこともあります。治験によって色々ですね。

― では、やはり、出張が多いのですか?

特に開発部は出張が多く、北海道から沖縄まで、各地を飛び回っていますよ。週の半分くらいは出張です。でも、そのおかげで、色々な人たちとの出会いがありますよ。



― お仕事でのやりがいは、どういったことでしょうか?

「自分が携わった薬が承認されて売り出されること」にやりがいを感じます。これまでに2つの試験を担当しましたが、担当した薬が日本で売り出され、この薬で救われる患者さんのことを思うと、感慨深いものがありました。勿論、モニタリングの中にもやりがいを感じることは多くあります。



― 今のお仕事で大変だなぁと思うことはどんなことですか?

色々ありますが、やっぱり医師ではないのでカルテの情報を正しく読み取るのが大変ですね。カルテの情報が適切に臨床試験データに反映されているか見逃さないことが重要ですので、時には医学用語が英語や略語で書かれていることがあるので、カルテを読む力、専門的な知識が要求されますね。また、医師とのコミュニケーション能力や、先ほどもお話ししましたが全国各地に出張するので、体力も必要です。そして、何よりも患者さんの安全が第一ですので、患者さんに何かあった際には迅速な対応がとれる必要があります。



― 今の職場では、薬学生が多いですか?

薬学生ではない方も半分程いますが、理系の方がほとんどです。男女比はやや女性が多いですね。女性で、リーダーとして活躍している方もいます。

― 結婚されて育児休暇や産休に入られる方もいるのですか?

いますよ。休暇後、職場復帰される方も多いです。留学に行ってから帰ってくる方もいますよ。



― いつ頃から、今の職種に就こうと考えていたのですか?

私は四年制薬学部の時の卒業生ですが、3回生の秋頃から始まった企業説明会を聞いて、CROに興味をもちました。

― 今の職種で他の企業も沢山ありますが、この会社に決めた理由はありますか?

「企業説明会などに積極的に参加し、沢山の企業の中で、今の会社が最も雰囲気が良く、自分に合っていると感じたからです。

― 就職活動で大変だったことなどはありますか?

「自己アピールするための自己分析が難しかったことですね。特に自分の長所を見つけることと、どうアピールするかが難しかったです。

― 実際にどのように自己アピールしたのですか?

就職した今の会社は人材の質を第一に考えています。私も人生において信頼を大切にし、学生生活で遅刻をしなかったことやレポートなどの提出期限を守ってきたことを伝えましたね。自分の考えと企業理念が合致していることが大事だと思います。企業が求めている人材をイメージして、そこに対してどれだけアピールできるかだと思います。沢山の企業を受けるのも良いだと思いますが、それだとそれぞれの企業がどういった人材を求めているか掘り下げて考えられなくなってしまうので、ある程度絞ることが大切だと思います。

― 企業に就職したい人に対して何かアドバイスをお願いします。

やっぱり、企業説明会に参加することですね。実際に人事部の方にお会いすると、ホームページを見るだけでは分からない企業の雰囲気が伝わるので、自分にあった企業を探すことができると思います。またインターンシップがある会社もありますので、活用されたら良いと思います。



― 大学で学んだことで、今のお仕事に生かされていることはどんなことですか?

勿論、本学で学んだ薬の知識です。担当している薬について、教科書や学生時代のノートを見ることも多いですよ。また、三木先生の病態生理学研究室に所属していましたので、薬や病気に関する知識の面において、非常に役に立っています。

― 今の会社に就職して、もっと学生時代に勉強しておけば良かったというものはありますか?

英語ですね。今、海外との共同治験が増えており、電話や会議も、当たり前のように英語の場合があります。もし英語が分からなくて内容が理解できなければ、担当の病院の関係者の方に正確な情報を伝えることができません。さらに、報告書や手順書も英語で書く場合もあるので、病名などの単語だけでなく、英語を読み書きする能力も大切だと思います。CROに就職したいなら、英語は勉強しておいて損はないと思いますよ。

― 英語の大切さが伝わってきました!学生のうちに、薬学に加えて、英語も勉強します。



― 学生時代の思い出はどんなことですか?

私はコスチューム(武庫川女子大学内のダンスサークル)に所属していました。私達の時には、体育祭での学部対抗ダンスコンテストで金賞を受賞することができました。それが一番の思い出として残っています。今でも、コスチュームで一緒だった友達と会ってご飯を食べたり、遊んだりしますよ。

― 丹嶺(丹嶺にある大学附属の宿泊研修センターで学生は年1回宿泊研修を行う)での思い出などありますか?

イモ掘りとか、卓球とか、色々と楽しかった思い出があります。

― 学生のころ、しんどかったことは何ですか?

コスチュームですかね(笑)。実験のレポートとかも大変でしたが、今思うと皆で話し合ったり、疑問点を解決したりして良い思い出です。


― これから受験する方たちへのメッセージをお願いします。

武庫川は先生方が国家試験や就職に対して凄く親身になって考えてくれる、いろんな事を相談しやすい大学です。

― 私たち薬学生へのメッセージをお願いします。

大学生の頃にしか出来ないことがあります。学生生活を思い切り楽しんで下さい。

― 今日はありがとうございました。

こちらこそありがとうございました。

インタビュアー:新薬3年 K、N

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