身体をまもる免疫系・シラバス

科目目標

免疫系は主要な生体防御システムであり、細菌やウイルスといった病原体や腫瘍細胞から身体をまもるしくみである。この科目の目標は、生体が病原体をどのように認識し、排除するかという免疫系の基本的なしくみを理解することである。

授業内容

免疫学では個々の専門用語だけではなく、しくみを理解することが重要である。そのため、授業では教科書だけではなく、積極的に図やアニメーションを援用して、理解を深めることの手助けとする。

授業計画

1.免疫系のはたらき(概論)
2.自然免疫の重要性
3.抗原提示のしくみ・T細胞の活性化
  3.1 抗原提示
  3.2 T細胞の活性化
  3.3 サイトカインによる免疫応答の制御
4.抗原の多様性に対応するしくみ
  4.1 抗体の構造と機能
  4.2 特異性、多様性を生み出すしくみ
  4.3 B細胞の発生と分化
5.自己と非自己を識別するしくみ
6.免疫細胞の移動・免疫応答の場
7.基礎免疫学のまとめ
8.免疫疾患とその治療法
  8.1 感染症
  8.2 過敏症と自己免疫疾患
  8.3 腫瘍免疫
  8.4 移植免疫
  8.5 免疫不全症

教科書

「わかりやすい免疫学」(市川厚・田中智之)廣川書店

留意事項

モデル・コアカリキュラム C10生体防御(1)身体をまもる、(2)免疫系の破綻、免疫系の応用、の中の到達目標と各章の対応関係に関しては、講義中に解説する予定。