グローバルに活躍が期待される薬剤師及び研究者の育成を目指し、薬学部では本学アメリカ分校(Mukogawa Fort Wright Institute:MFWI)における2つの留学プログラムをスタートさせました。
薬学MFWI留学プログラムは2011年に始まり、2013年度には第4回を迎えます。
また、薬学MFWI早期体験留学プログラムは2013年度から新たに始まります。
今回は、薬学アメリカ留学プログラムで慣れない海外生活をサポートしてくださる先生方にお話を聞きました。
留学プログラムをトータルにコーディネートする
萩中淳先生
留学前の事前準備および留学中の学業および生活面を支える
吉川紀子先生
留学前の事前準備および留学中の学業および生活面を支える
林田真梨子助手
武庫川女子大学薬学部助手
留学に向けて、事前英会話レッスンを行う
野口J.津多江先生
武庫川女子大学薬学部嘱託教授
ハワイ大学卒業。テンプル大学大学院、バーミンガム大学大学院を修了。
◆薬学部が6年制となり、アメリカ留学プログラムが始まりましたが、具体的にどのような内容ですか。
少人数でのESL(English as a Second Language:英語でのレッスン)をはじめ、薬学講義、病院・薬局・リハビリ施設等の医療施設訪問、ワシントン州立大学薬学部での実習、アメリカ人薬学生との交流会、私立ワシントン大学の見学など、英語をいかして最先端の薬学を学びます。
早期体験留学プログラムとは、内容が異なりますので、どちらかに参加しても、両方に参加しても、非常に充実したものになると思います。
少人数で行う授業では、
英語で活発に意見が飛び交います。
薬局では新しい発見がいっぱい!
積極的に質問しました。
アメリカならではの核薬学専門薬剤師
による実践的な講義が行われました。
目・胸の動きと聞こえる音をたよりに、
患者さんに向き合います。
子供病院を訪問しました。
お世話になった
薬剤師・テクニシャンの先生方
◆アメリカでの生活を教えてください。
留学中は、武庫川女子大学のアメリカ分校(MFWI)の寮で生活します。薬学部で1つの寮を使用し、部屋は二人部屋です。毎日授業の予習・復習をしたり、誕生日会を開催したり…慣れない海外での生活も楽しく過ごしています。
日本からは薬学部の教員2名が常に同行します。また、寮にはバイリンガルの日本人アドバイザー数名が常駐しています。また、アメリカ人大学生2名のResident Assistant(RA)が寮で一緒に生活しており、日々の生活をサポートしてくれます。
さらに、MFWIでは24時間パトロールが行われており、セキュリティ面でも安心して生活を送ることができます。食事は、日本人の好みに合うよう工夫されていて、ご飯とお味噌汁の日もあります。ヘルシーなメニューが多く、特にサラダやフルーツは毎食欠かさず用意されます。学生さんたちも留学期間中、ストレス無く過ごせていたようですよ。
豊かな自然に囲まれたMFWI校内
寮での共同生活は一生の想い出です!
RAのお二人
毎日ヘルシーなメニューが
用意されています。
西宮市との姉妹都市スポケーン市
MFWIでは
野生のリスが生息しています。
◆勉強以外にもイベントなど企画されていたら教えてください。
平日はスポケーン市内の散策や、週末にはダウンタウンへ出かけてショッピングもできます。また、電話でお店を予約してランチやディナーを楽しんだり、シンフォニーを鑑賞したり…と、各自が自由な計画を立てて楽しめます。他にも、夏はクルージングや野球観戦、冬にはスキーなど魅力的なアクティビティーが盛りだくさん!勉強以外でも、アメリカでの生活を満喫できるようにサポートします。
スポケーン市内散策
アメリカでのショッピングにも
すっかり慣れました!
レストランを電話で予約した時は、
とっても緊張しました!
シンフォニーを楽しみました♪
休日には誕生日ケーキを作りました!
◆他大学とは違う武庫川ならではの留学の魅力を教えてください。
一般的に「留学」といっても「ホテルで生活し、貸ビルのオフィスのようなところで英会話のレッスンを行うだけ」といった場合もあるようですが、武庫川女子大学のプログラムでは、おもに本学の施設内で勉強し、かつそこで生活を送ることができます。これは非常に魅力的な特徴だと思います。
MFWIは武庫川女子大学の全学科の学生の留学を受け入れており、1990年に開設されて以来、MFWIで学んだ学生は、昨年で1万人を超えました。在籍しているアメリカ人教員も本学の学生の英語力をよく理解しているので、本学学生の能力に見合った指導を行ってくれますよ。
MFWIでは充実した設備・教育体制のもと、少ない費用で、安心して安全な海外生活を送ることができますよ。
MFWIのアメリカ人教員
RAs Share laughs at the welcome Banquet.
◆英語に不安を覚える学生もいるかもしれませんが、大丈夫ですか。
全く心配ありません。
留学までの間、ネイティブの英語の先生である野口J. 津多江教授より、事前英会話レッスンを毎週受けます。日常英会話の練習だけでなく、薬学留学を想定した自己学習法の指導で、英語力の向上をサポートします。さらに、リスニングだけでなく、英語で発表をする練習をし、自然に英語を話せるよう訓練します。留学したいという強い気持ちを大切に、飛び込んで来てください。
◆万が一、アメリカで体調が悪くなった場合、どうすればいいですか。
MFWIには、看護師が常駐していますので、何かあればすぐに相談できます。また、近くに病院もありますので、日本人アドバイザーと一緒に診察に行くことも可能です。MFWIでは十分にリスクマネージメントを行っていますので、安心してください。
◆留学を終えて、学生はどのように変わりましたか。
生きた言葉に直接触れることで、英語が身近なものとなり、語学力が大きくレベルアップしました。留学生活も終盤になると、伝えたいことも上手に説明でき、普通に生活している姿は印象的でした。また、英語力以外にも内面的に大きく成長した学生に毎年感心しています。特に、アメリカでの薬学生との交流では、自分自身の薬剤師像を考える良い機会になったようです。アメリカでは、薬剤師は最も信頼される職業の一つとされており、学生時代から、薬剤師としての目標や将来像を明確に見出し、勉学に励んでいます。その姿を目の当たりにし、学生たちは強く感銘を受けたようでした。若い世代で、世界に目を向けることができた彼女たちの将来が楽しみです。
アメリカの薬学生との
交流会も企画されました。
最終日には、村端副学長から
修了証書が授与されました。
ポスター発表も
英語でできるようになりました!
◆最後に、学生さんへのメッセージをお願いします。
〜アメリカ留学に興味のある皆さんへ〜
ぜひ留学に参加し、米国の薬剤師の活躍を学び、薬剤師の職の可能性を見出してください。国民から厚い信頼を得ている米国薬剤師を目の当たりにすることで、今後の目標や将来像が明確になると思います。向上心あふれる学生の皆さんの参加を心よりお待ちしています。
〜アメリカ留学に参加する皆さんへ〜
常に積極性を忘れずに、多くのことを吸収して欲しいと思います。私たちは、学ぶ場所や機会を与えることができますが、そこで何を身につけるかは学生さん自身の努力次第です。受け身で参加していては、ただの体験ツアーで終わってしまいます。常に積極的に、自ら学ぶ姿勢を忘れないでください。帰国後の皆さんの活躍を期待しています。
参加者全員、笑顔です!