淳正寮・寮母 上原さんとの対談
「毎日が修学旅行のようです!」と明るい声が聞こえてくる学寮・淳正寮。寮生の生活をサポートして下さるつよ〜い味方、寮母の上原さんにインタビューをして来ました。 <入寮学生へのインタビュー記事は、こちら>
淳正寮は遠隔地の学生のために建設された本学の5つの学寮のうちの1つで、薬学部(浜甲子園キャンパス)にもっとも近い学寮です。淳正寮の寮監は、武庫川女子大学附属中学校・高等学校教諭である上原脩先生です。その上原脩先生の奥様でいらっしゃる上原知永さんは、日頃、淳正寮の寮母さんとして寮生の心強い味方になっておられます。寮生以外は出会う機会がほとんど無い寮母さんに、寮の生活について数々の質問をしてきました。施設の概要や、寮母さんの自己紹介からはじまり、学寮の理念や寮生の普段の過ごし方まで話題が満載でした。
― 上原さん!まずは、ご経歴をお願いします。
武庫川女子大学文学部教育学科体育専攻を卒業し、附属中学校・高等学校で6年間教諭として勤めました。その後、主人とともに淳正寮の寮監・寮母をさせていただき、今年で18年目を迎えます。
― 寮母として心がけていることはなんですか?
寮生は、高校を卒業したばかりの新入生から4年生・5年生の上級学年の学生までさまざまですが、門限・掃除当番など同じルールを守ってもらうように指導しています。寮生活をする上で、上級生だからといって特別扱いはしないようにしています。
― 寮生についてお聞かせください。
現在、98名の学生が在寮しています。5つある寮の中で最も薬学部に近いので、ほとんどが薬学部の学生ですが、他学部の学生もおり、いろいろな出会いがあると思います。勤勉な学生が多く、毎日いっしょにいるのでとても仲がいいです。
― 寮での規則などはありますか?
あります。例えば、外泊をする場合は必ず事前に届出をすることになっており、外泊の届出があったことを保護者の方へお知らせしています。その他、寮生活を送る上で守らなければならないルールは、「寮のしおり」という冊子にまとめられています。
― 学生が生活している部屋について(部屋割り)はどうなっていますか?
3人1部屋で、基本的に同級生を同じ部屋にしません。上級生と下級生を同じ部屋にすることで、常にほどよい緊張感があります。
― 寮での行事などはありますか?
新入生歓迎会、ボーリング大会などがあり、昨年は丹嶺学苑(北摂キャンパス)でバーベキューを行いました。2年生が寮務委員として企画し、寮全体を一つにまとめてくれています。
― 寮での食事についてお聞かせください。
朝食・夕食は寮内の食堂で食事をします。食育の精神に基づき、寮生全員がカロリー計算のされた、バランスの良い食事を摂るようにしています。本学の学寮では、各寮に調理場があり、いつも温かい食事を提供しています。メニューは管理栄養士の考えたもので、学生さんからもおいしいと評判です。
― 寮生活では、学友会活動(委員会・クラブ・同好会活動)やアルバイトはできないのでしょうか?
学友会活動は、原則として20時までとなっているので、十分両立できると思います。新入生は、どの寮も4、5月を大学生活・寮生活に慣れるための期間としているため、アルバイトはできません。6月からは保護者の同意の上、可能としています。ただし、寮には門限があります。個人的な理由で遅くなることは許可していませんので、必ず門限には間に合うようにしてくださいね。
― 最後に、入寮を考えている受験生、保護者の方にひとことお願いします!
現在、本学のように運営されている寮は、全国でもめずらしくなってきています。最近は、ひとり部屋に籠もってインターネットに向かうだけの生活に浸ってしまう若者が増えていますが、寮は、「個室をつくらない」、常に誰かがまわりにいる生活をしています。思いどおりにならないこともあるかと思いますが、寮生活を続けることで、人との接し方が自然と身につき、人間的にも成長することでしょう。そのような経験を経て社会へ出たときにどんな環境でも乗り越えていけるような人になっていると思います。また、そうなってほしいと思っています。
上原さん、どうもありがとうございました!
※武庫川学院が学寮によせる理念について
本学の学寮は、校祖公江喜市郎先生の教育理念である「真の教育は、生活を共にするところから出発すべきである」から教育の場として開設されています。人間としての好ましい関係が養われるところ、いわば「もう一つの家庭」と考えています。各寮には本学院の教職員が寮監として常駐し、「生活=教育」の理念を実践しています。
(左写真)入口のレリーフ。この文字は、校祖公江喜市郎先生の書をもとに作成されています。