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ライフサイエンスの教育の場で活躍する1997年度卒 田中直子九州保健福祉大学薬学部 講師(薬理学第一講座) |
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生命科学領域で貢献できる豊富な知識を伝え続けていきたいと思い、薬学部教員の道を選びました。
「体はどのようなしくみで成り立っているのか?くすりで病気をなおすには?」 このような疑問に対する確立された知識を確実に学生さんに定着させることを心がけ、日々研究・教育に勤しんでいます。
私の研究テーマは、「長期開存を目指した冠動脈バイパス血管の薬理学的研究」であり、臨床にフィードバックすることを前提に取り組んでおります。狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患の主な外科的手術として、冠動脈バイパス手術が行われますが、そのバイパス血管が手術後も長く丈夫に機能するように、その薬理学的な改善策を探しています。すなわち、「クスリを使って、そのクスリが生体に及ぼす作用を研究し、薬物治療の基盤を確立している」ところです。
地元の県立病院(県立延岡病院)の心臓血管外科との共同研究ですので、医師とのコラボレーションは非常に新鮮でありますし、臨床的な意見を聞く機会が多く取れるので、たくさんの発見があります。苦労して不可思議な謎が解けた時、気分は最高です。
高齢化社会を迎え、冠動脈バイパス手術が年々増加する中で、術後のバイパス血管機能を少しでも良好な状態で維持し、より良い予後生活へと導くことが、今の私の目標です。